普段と何ら変わらない幻想郷の夜。
過ぎ去るはずの当たり前の夜は、突然の流星群によって、騒然と化す。
つかの間の天体ショー。
しかし、それは周期にない、起こり得るはずがないものだった。
凶兆か、天変地異の前触れか。
そう考える賢者も多く、その予想は半ば当たることになる。
流星が流れすぎた後、そこには有るべき星が消えていたのだ。
星座を構築する、一際明るく輝く星々が――――
翌日、星座が消える以外の異変は起きてはいなかった。
ある一匹の妖精を除いては――
光の三妖精の一匹、スターサファイア。
星の光を存在の根源とする彼女は、星座が消えた時以来、能力が使えなくなっていた。
だが、そのことを仲間に打ち明けても、仲間は異変解決に乗り出そうとはしなかった。
単身、能力を取り戻すため、スターは夜の森へと踏み入る。
特にアテがあったわけではない。
ただ何かに導かれるようにして向かった先に居たのは、毛むくじゃらの化け物だった。
攻撃を仕掛けても、こちらの攻撃は一向に効く様子が無い。
危機に陥るスター。
その脳裏に、何者かの声が響いた。
声に導かれたスターは、声の主――乙女座の神格より星の力を手に入れ、華麗なる変身を遂げる。
「満天より降り注ぐ星の光、魔法妖精ティンクルスター!」
刻まれるのは、星座を巡る魔法妖精の戦いの記録。
果たして、スターは幻想郷の夜空に星座を、そして自身の能力を取り戻すことができるのか!
日曜朝を彩るヒーロー番組、それらをオマージュさせていただいた王道ヒーローストーリー
全45話設定の美味しい話だけをオムニバス形式でお届けします
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