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皆さん、頑張っておりますね |
メイド喫茶干支の事務室。 ウマたんはそこで、仕事を終えた後、『十二神皇祭』の対戦結果の集計作業を行っていた。 すでに神事開幕から五日が過ぎ、ほとんどの干支神達は対戦を終わらせている。 にゃ〜たんも、優勝してやると豪語しただけあって、すでに３度も対戦をしているが、今のところ全敗だ。 |
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やはりドラたん、ウマたんの初戦が良いデモンストレーションになったようでございますね 今のところ神視聴率も安定した数字で推移しておりますし。これはウチもうかうかしてはいられません |
ひとまず現在までの結果の集計が終わると、ウマたんはパソコンを閉じる。 するとそこへ、なにやら浮かない顔をして、ピヨたんが入ってきた。 |
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今、いいか？ |
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あらピヨたん、お疲れ様でございます |
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あぁ、お疲れ様…… |
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どうかしましたか？ |
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なぁ、今やってる神事、なんて言ったっけ |
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十二神皇祭のことでございますか？ |
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そうそれ、うっかり３歩歩いてしまったらしくてな、覚えてないんだが |
ピヨたんは鳥属のえと娘だけあって、３歩歩くと直近の記憶を失ってしまうのだ。 |
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なるほど、それてピヨたんはまだ誰とも対戦していなかったのでございますね ――と、いうことは対戦の申込みでございますか？ ウチは全然構いませんでございます |
しかしピヨたんは、その言葉に首を横に振る。 どうやら、対戦を申し込みに来たわけではないらしい。 |
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神事のこと自体は周りの連中がやってるからすぐにわかったさ。アタシもいつの間にかデッキを持っていたしな だからアタシもすぐに対戦をしようと適当な奴に声を掛けたんだ。でも…… |
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でも？ |
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いざ、対戦を始めようとすると、なんだか無性に戦う気が失せるんだ。何度やっても、日を変えても同じなんだよ |
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まぁ、それで対戦ができないのでございますか ですが、それならウチよりも、メイたんやチュウたんに相談するのが良いのではないでしょうか |
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いや、ウマたんだから聞きに来た。アタシと同じで、負の感情に引っ張られやすい性質の干支神だからな |
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あはは、嬉しいようなそうでもないような……それで？ ウチだから聞きに来たこととは？ |
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どうやらアタシは前にバトスピで負けたらしい そのこと自体は覚えていないんだが、その敗北したという感情だけが残って、心が対戦を拒んでいるんじゃないかと思うんだ |
神事が始まる前に、ピヨたんはメイたんと十二神皇を使う者同士で対戦している。 別にメイたん相手に、手も足も出せずこてんぱんにやられたわけではないのだが、あの後３歩歩いてしまい対戦した記憶は飛んでしまった。 しかし負けた時に感じた“敗北感”だけは心の中に残ってしまった、ということらしい。 |
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ウマたんも、最初は負けたと聞いた。その敗北をどう乗り切ったのか、それを聞きに来たんだ |
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あ〜、そういえばそんなこともございましたね |
初めてバトスピを触って、初めて対戦をすることになったあの日。 まずはルールを覚えるのに必死だった上、最後は規定外のカードで負けてしまったため、あれは敗北と言っていいものか、ウマたんは微妙な表情を浮かべた。 更に２度目の戦いは、半ば強引にマッチングを組まれたため、断ることもできなかった。 |
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ウチの場合は荒療治みたいなものでしたね。おかげで、ことバトスピに関しては自信は付きましたけど |
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へぇ |
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そうでございます。ピヨたんも無理矢理にでも戦ってみると、少しは気持ちも変わるかもしれません |
しかし、この方法は諸刃の剣だ。 無理矢理にでも対戦の場に立たせることができとして、そこでまた負けてしまってはいっそう戦いへの意欲を減退させてしまう。 だからといって、ピヨたんが勝つような戦いをしようものなら、将棋で鍛えたピヨたんの目は、それを鋭く見抜くだろう。 そして手加減をされたという劣等感が、これまた対戦から遠ざけてしまうことは間違いない。 |
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（全力で戦った上で、ピヨたんが勝つことができなければ、この問題は解決はできないかもしれません もっと他に方法があれば良いのですが……） |
ウマたんが悩んでいると、さらにそこへ訪問客がやってきた。 |
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おーっす、ウマたんおるか――って、なんや、ピヨたんもおったんかいな |
関西弁を話す、長いお下げ髪が特徴的なこのえと娘は、寅の干支神シマたんだ。 にゃ〜たんの力と技の師匠であり、格闘能力の高さは干支神の中でもトップレベルである。 干支神としてのランクも３位と高く、名実ともに実力の高い干支神だ。 |
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なんや取り込み中か？ お邪魔やったら出直してくるで？ |
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いえ、そこまでのことでは……それで何か御用でございますか？ |
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いやなに、野暮用も野暮用や。ちょっくらバトスピの相手をしてもらお思てな |
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あぁ、そういうことでしたら、また後で……そうでございます。対戦相手はピヨたんでもよろしいのですか？ |
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んなっ!? |
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ピヨ？ ……確かピヨたんも、十二神皇使いやったな……わいはええで！ |
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おいこら待て！ アタシはバトルができないって |
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やはり他に手が見つからない以上、今すぐできる方法を試すのが良いと思うのでございます |
かなり無理矢理ではあるが、ここは一つ賭に出るしかない。 そう考えたウマたんは、ピヨたんをしぶしぶ納得させた。 |
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なんや、ワケアリか？ |
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なんでもねぇよ！ こうなったらやってやるさ |
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なんや知らんけど、気合いは充分みたいやな。ほな、始めよか |
 ゲートオープン、界放!! ピヨたん《FlyFlyFly･改》 vs  シマたん《燃えろタイガー》  ピヨたん『パー』 vs シマたん『グー』 |
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勝ち、か……じゃあアタシは先攻をもらう |
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（ピヨ名人モードじゃない。それだけバトルに身が入っていないのでございますね ……だ、大丈夫でございましょうか） |
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(ｽﾀｰﾄ〜略)アタシはネクサス『No.33 ヒルマウンテン』を配置(軽減0ｺｽﾄ3) これでターンエンドだ |
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なかなか厄介なネクサスを貼られてしもたな。 (ｽﾀｰﾄ〜略)ほな、こっちは『ホムラチーター』をLv１で召喚するで(軽減0ｺｽﾄ4) |
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こっちのネクサスの効果だ。【爪鳥】を持たないコスト４以下のスピリットは、召喚時に疲労する |
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そのネクサスはとっと破壊しておきたいからな。今はこれでええ、ターンエンドや |
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次のターンには破壊されてしまうのか。だったら今の内に活用するまでだ (ｽﾀｰﾄ〜略)『丁騎士シュバリエ』を召喚(軽減1ｺｽﾄ1S)。コストにソウルコを使ったので１コアブースト さらにネクサス『白雲に茂る天翼樹』を配置(軽減2ｺｽﾄ2) 配置時効果で【爪鳥】がいるから２コアを追加だ |
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流石の緑。怒濤のコアブーストやな |
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増えたコアでシュバリエをLv２に上昇。ターンエンドだ |
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(ｽﾀｰﾄ〜略)せやなぁ、あのネクサスは破壊しときたいけどスピリットは破壊できへんしなぁ まぁええわ。とりあえずマジック『エンペラードロー』で２枚ドローしとくで(軽減1ｺｽﾄ3) バーストセットして、ホムラチーターのLvを２に上げて、と。よっしゃ、アタックステップ、いくで！ ホムラチーターでアタック！ 効果でBP4000以下のスピリットとネクサス１つを破壊する ――つっても、スピリットは破壊できへんな。けどネクサスは破壊できる。ヒルマウンテンを破壊するで |
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あたしもこのままそのスピリット野放しにするつもりはないよ。(ﾌﾗｯｼｭ略)シュバリエでブロック！ |
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BPは同じか。特になければ、とちらも破壊やな。ターンエンドや |
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(ｽﾀｰﾄ〜略)――よし、チキンナイトを召喚(ｺｽﾄ0) そしてその効果でコストを下げて、 『酉の十二神皇ゲイル・フェニックス』を召喚だ！(軽減2ｺｽﾄ4Lv2) |
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それが酉の十二神皇か。あれだけコアを増やしとったから、さすがにお出ましが早いなぁ |
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バーストをセットして、いくぞ！ ゲイル・フェニックスでアタック！ アタック時効果【封印】！(ﾗｲﾌ５Ｓ) ソウルコアを私のライフに置くことで、続けて【飛翔】が発動する！ ゲイルフェニックスの攻撃は、相手のスピリットは疲労状態でもブロックができる――が、スピリットがいない今は関係ないな |
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い〜や、そうでもないで？ |
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何？ |
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その瞬間を待っとったで！ 自分か相手の【封印】でバースト発動や！ |
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【封印】に対応したバースト!? そんなタイミングで発動するバーストがあるなんて |
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『古の神皇 豹のブライガン』、バースト効果で召喚や。そして召喚時効果発揮！ ソウルコアが置かれていない相手のスピリットを破壊する！ |
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くっ、ソウルコアは私のライフに封印したばかりだ……ってことは |
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せや。せっかく降臨してもろたとこ悪いけど、ゲイルフェニックスは破壊させてもらうで！ |
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ゲイルフェニックス！ ……ターンエンドだ |
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【封印】はソウルコアをライフに置く効果。それに対してソウルコアを置いていないスピリットを破壊するなんて……それじゃまるで |
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まるで十二神皇キラー――やろ？ |
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一体、どこでそんなカードを？ |
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どこでって、そら文字通り修行の成果っちゅーやつやな この神事の開催が決まってから、わいはバトスピの腕前を上げるために、人間に紛れてショップバトルに参加してたんや これはそこで手に入れた優勝賞品、いわゆる『裏Ｘレア』や！ |
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裏、Ｘレア…… |
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苦労して手に入れたんや。試してみとうなるんは当然やろ？ せっかくなら真価を発揮できる相手とやったろう思て、それでウマたんところに来たんよ |
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おい、そろそろバトルに戻ってもらえねぇか |
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おぉすまんな。ほな、続きいくで。(ｽﾀｰﾄ〜略)『ツノバズク』をLv１で召喚や(軽減1ｺｽﾄ2) 召喚時効果で、BP3000以下のチキンナイトを破壊する。さらに破壊したので１枚ドローや |
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ただじゃやられないからな！ 相手の召喚時効果使用でバースト発動！『双翼乱舞』で２枚ドロー さらにコスト(軽減0ｺｽﾄ4)も払ってもう２枚ドローだ |
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あらら、手札を補充されてしもたか。でもこれでピヨたんの場は空っぽ、コアも全部トラッシュやし、これは攻めるチャンスやな その前にネクサス『英雄皇の神剣』を配置(軽減2ｺｽﾄ1)して、ツノバズクの上にソウルコアを移動。これでワイの【皇獣】のBPは4000上昇する さらにバーストをセットして、神剣の効果で１枚ドロー。これでアタックステップや。ブライガンでアタック！ アタック時効果で１枚ドロー |
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フラッシュはない……というか使えるコアが無い |
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せやな。ワイもないで |
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じゃあライフで受ける(ﾗｲﾌ4S) |
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せっかくや。ツノバズクもアタックするで |
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(ﾌﾗｯｼｭ略)これもライフだ(ﾗｲﾌ3S) |
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ターンエンドや |
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（手札は増えたが、シマたんのデッキはこっちのスピリットを破壊する効果が多そうだ 下手に召喚しても、破壊されたんじゃコアの無駄遣いになっちまう。なら……） (ｽﾀｰﾄ〜略)まずはこれ以上ドローされないように、そのネクサスを破壊する マジック『バスタースピア(Revival)』で神剣を破壊し、デッキから２枚ドロー(軽減0ｺｽﾄ3) |
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しゃあないな。一応仕事はしたし、無駄にはならんかったか |
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次は『癸の使徒ユリカモ』をLv１で召喚(軽減1ｺｽﾄ2)、さらに『星獣槍シリウス』を直接合体するように召喚する(軽減1ｺｽﾄ3) バーストをセットして、天翼樹のLvを２に上げてから、アタックステップ！ ユリカモで合体アタック！ ユリカモ、シリウスそれぞれのアタック時効果で、このスピリットとリザーブに１つずつコアブーストだ |
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ならワイはそのアタックに対してバーストを発動するで BP5000以上のスピリットのアタックで『刀の覇王ムサシード・アシュライガー』を召喚(Lv1)、さらにBP+3000や さらにツノバズクの効果を受けてBP12000やで |
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だが、バースト効果で召喚されるなら、ユリカモの効果で疲労状態で召喚になるぞ |
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ん？ あぁせやったか、やってもうたわ。(ﾌﾗｯｼｭ略)ライフで受けるわ(ﾗｲﾌ４) |
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ターンエンドだ |
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(ｽﾀｰﾄ〜略) 手札はあるけど、やっぱりコアの数に差が付きすぎやな……でも無いものねだってもしゃあないか いくでワイのキースピリット、燃える闘魂『センゴク・タイガー』をLv２で召喚や！(軽減3ｺｽﾄ3) 徹底的に破壊させてもらうで！ |
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豹、虎、ライガー……草食動物にとっては恐ろしい光景でございますね |
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バーストセットして、アタックステップ！ センゴクタイガーでアタック！ アタック時効果でこのスピリットのBP以下のスピリットを１体破壊する。ツノバズクの効果でパワーが上がっているから、ユリカモを破壊や！ |
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だったらアタシはここで『ゲイルロードフィニッシュ』を使う！(軽減1ｺｽﾄ5) ブライガンとアシュライガーを疲労！ さらにソウルコアが封印されているから、疲労状態のスピリット全てを手札に戻す！ |
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やるやないか、ターンエンドや |
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(ｽﾀｰﾄ〜略)『チキンナイト』(ｺｽﾄ0)『乙騎士エウロス・ファルコン』(軽減2ｺｽﾄ2)をそれぞれLv２で召喚 そして、マジック『ハンドリバース(Revival)』を使う(軽減2ｺｽﾄ3) 残りの手札1枚を破棄して、相手の手札の枚数と同じだけドローだ |
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あいたたた、これはおいしいなぁ。ワイの手札はさっき戻されてしもた分も合わせて８枚や |
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じゃあ８枚ドローだ。それじゃあアタックステップ、エウロスファルコンでアタック アタック時効果でこのスピリットの上にコアをブースト。そうしたとき相手のスピリット１体を疲労する。ツノバズクは疲労だ |
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(ﾌﾗｯｼｭ略)ライフで受けるで(ﾗｲﾌ３) そしてバースト発動『絶甲氷盾』や ライフを１つ回復して、コストも払ってアタックステップを終了させる |
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チッ、ライフは減らせなかったか。ターンエンド |
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(ｽﾀｰﾄ〜略)これだけコアに差が付いて、手札も同数ときたら、ちょっと無理してでも決着させた方が良さそうやな まずは『コレオン』を召喚(ｺｽﾄ0､Lv2) 続けて『ホムラチーター』を召喚(軽減2ｺｽﾄ2､Lv2)、さらにネクサス『煌炎の神剣』を配置や(軽減2ｺｽﾄ2) バーストセットで、神剣の効果で１枚ドロー。ツノバズクのソウルコアをホムラチーターのコアと交換して、アタックステップ！ ホムラチーターでアタック！ アタック時効果でチキンナイトと天翼樹を破壊！ |
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とことんアタシの場を破壊するつもりか、フラッシュはない |
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ならこっちがフラッシュをもらうで。マジック『焔大傾奇』を使う(軽減2ｺｽﾄ2S) BP7000まで好きなだけ相手のスピリットを破壊し、破壊スピリットの数だけ【皇獣】を回復する エウロスファルコンを破壊して、ホムラチーターを回復や |
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完全にフィールドが空っぽになってしまいました……これでピヨたんがこのまま負けてしまったら…… |
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(ﾌﾗｯｼｭ略)ライフで受ける(ﾗｲﾌ2S)……アタシにはまだバーストがあるぞ！ ライフ減少で『風魔頭首シノビオウ』を発動！ スピリット２体まで疲労する。ツノバズクとホムラチーターを疲労！ その後このスピリットをLv３で召喚だ |
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決めきれんかったか……ターンエンドや |
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(ｽﾀｰﾄ〜略) ゲイルフェニックスのフェニックスってのは不死鳥という意味だよな |
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あん？ せやな、確かそういう意味のはずやで。で？ それがどないしたんや |
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いや、まったくその通りだと思っただけだ。いくぞ、まずはチキンナイトを召喚(ｺｽﾄ0、Lv1 そして――蘇れゲイルフェニックス！ 『ゲイル・フェニックス・ピーコック』をLv２で召喚！(軽減2ｺｽﾄ4)、召喚時効果で２コアブースト |
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まぁなんて美しい姿でございましょう |
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こいつはソウルコアの封印で、姿を変えたゲイルフェニックスなんだそうだ そして増えたコアで異魔神ブレイヴ『忍魔神』を召喚する(軽減2ｺｽﾄ3) |
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ここで異魔神ブレイヴやって!? |
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左側にゲイルフェニックスピーコック、右側にシノビオウを合体。チキンナイトもLv２へ アタックステップ！ ゲイルフェニックスピーコックで合体アタック！ 効果で１枚ドロー さらにこのスピリットのアタック時、相手はバーストを発動できない！ |
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なんやて!? これじゃアシュライガーが召喚できへん。フラッシュは無い |
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じゃあアタシはシノビオウのコア２つをトラッシュに送って効果を使用する。コレオンを疲労だ |
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ら、ライフで受ける(ﾗｲﾌ２) |
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封印時、ゲイルフェニックスピーコックはターンに一度回復する。２度目の合体アタックだ。アタック時効果で１枚ドロー！ |
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(ソウルコアがなければ『天火烈刀斬』は意味はない) フラッシュはないよ |
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アタシもだ |
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何度も蘇る不死鳥の強さ、見せてもろたで――ライフで受ける |
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勝者 ピヨたん |
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| ＊＊＊ ＊＊＊ ＊＊＊ |
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あーぁ、負けた負けた。まぁでもえぇ勝負できたんとちゃうか |
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そうでございますね。どちらが勝ってもおかしくない勝負でございました |
ウマたんはそれとなくピヨたんの様子を窺い見る。 当のピヨたん本人は、自分のデッキに視線を落としたまま、なにやら考えている様子だ。 |
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ピヨたん？ |
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うわっ、と、と、と |
ウマたんに呼びかけられ、落としそうになったデッキを掴もうと、ピヨたんはよろける。 そしてそのまま、右足、左足、右足と動かしてしまい―― |
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……………………？ |
トリ頭が発動してしまい、おそらくたった今の勝負については、すっぽり記憶が抜け落ちてしまっただろう。 |
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あらまぁ |
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ぴ、ピヨたん？ |
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ん？ シマたんに……ウマたん？ アタシは何やってたんだ？ |
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やっぱり…… |
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えっとよくわからないんだけど、、二人がアタシに用があるわけじゃないんだよな |
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あぁ、ワイはもう用事が済んどるで |
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ウチも……特にはございませんが |
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？ じゃあアタシは帰るよ。じゃあな |
そう言って部屋を出て行こうとするピヨたん。 しかし、ふと何かを思い出したように、止まって振り返る。 |
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あぁそうだ。また今度、時間がある時に神事のバトルの相手してくれよな |
それだけ言って、今度こそピヨたんは居なくなった。 だが、その言葉を聞けただけで、ウマたんにはピヨたんの中に残っていた敗北感の残滓が消えたことを確信できていた。 一人事情を知って笑みを浮かべるウマたんに、シマたんは怪訝そうに視線を送っている。 |
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なんや一人でにやにやしよってからに |
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えぇ、良いことがあったものですから。あぁそうだ、ついでに今の対戦記録もつけておかないと |
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おっ、ワイにも見せてぇな。どうせこの結果一覧は随時見れるようになっとんやろ？ |
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構いませんよ。えぇと、シマたん対ピヨたん、結果はピヨたんの勝ち――っと |
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なんや、ピヨたんは今のが初戦かいな |
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ちょっと事情があったみたいでございます |
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ふぅん……あれ？ チュウたんとシャアたんもまだ誰ともやってないんか |
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まだ神事は始まったばかりでございますし、あの二人のことですから、何も心配はしていないのですが…… あ、ほら。噂をすれば、でございますよ |
ウマたんが画面の端にぴょこんと飛び出た対戦開始の合図に気がつく。 対戦者を表すマークは【子】と【巳】。 ちょうど話にてできた子の干支神チュウたんと、巳の干支神シャアたんがバトルを始めたらしい。 |
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いきなり師弟対決とはな、ここからは見れへんのか？ |
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ちょっと待ってくださいまし……こ、これは!? |
画面をソルラルテレビモードに切り替え、ウマたんはチュウたんとシャアたんのバトルを画面に映し出す。 しかし、そこには何やら異様な光景が広がっているのだった―― |
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